「世界びっくり旅行社」の夏休みスペシャルとして、8月11日に放送された東南アジア原産の「サイカブトムシ(Rhinoceros Beetle)」は、グアムには生息していなかった頭にサイのような短い角を1本持つ昆虫です。
このカブトムシ。2000年以降に貨物などにまぎれてグアムに入り込んだとされており、古代チャモロの先人たちより栄養源や薬として崇められてきた大自然からの贈物「ココナッツ」の木の内部に入り込み、木が枯れるまで穴を堀り続け絶滅させる恐れのある害虫として、2007年から駆除の対象となっています。
昆虫学者であるグアム大学のアービーモア博士(Dr. Aubrey Moore)は、この「サイカブトムシ」の生態を研究している第一人者として、専門チームを率いて駆除活動に取り組んでいます。
タモンエリアで注意深く上を見上げて歩いていると、椰子の木にバケツがかかっているのを数多く見つけることができます。このバケツは、サイカブトムシが好む樹液に似た液体を付着させてあり、椰子の木をめがけて飛んできたサイカブトムシが落ちるという仕掛けになっているのです。
世界びっくり旅行社で紹介された内容では、現在、このバケツがグアム島内に約1,700個設置されており、週に1〜2回程度の割合で収集。1つのバケツで15匹から20匹程度が捕獲されており、生きているものは農林局の研究所に送られ、研究材料として使われているそうです。
西太平洋トロピカルリサーチセンター(Western Pacific Tropical Research Center)では、タモンエリアでサイカブトムシの成虫を見つけたら農林局(Plant Inspection Station/TEL: 475-1427)まで速やかに連絡するよう呼びかけています。
そんな折、ナント大門寺氏の子供が、偶然にも「サイカブトムシ」をタモンサンズプラザ前の駐車場で発見!
夜だったので一瞬ゴキブリに見えたそうですが、良く見るとテレビで見たのに似ているためビニール袋に入れ持ち帰り、「サイカブトムシに似た体長40mmの昆虫を捕獲しました。明日、学校に持って行きます!」とアービーモア博士にメール(拍手)。
翌早朝、博士からサイカブトムシが害虫である理由と「本日学校へ係員を行かせて鑑定します」という返事があり、早々に係員の女性が学校を訪れ、尻部に毛がないことからメスのサイカブトムシと確認。そのまま農林局の研究所へ届けられたそうです。
自然王国グアムの宝木を守るため、みなさんも是非この駆除活動にご協力ください。