沖縄に駐留しているアメリカ海兵隊のグアム移転に関する費用について、2006年の日米合意の際の120.7億ドルから、約1.9倍の192.7億ドルになるとの試算結果を、アメリカ議会の政府監査院(U.S. Government Accountability Office: GAO)が、5月25日に発表しました。
日本側の負担額は、当初の60.9億ドルと変わりませんが、アメリカ側の負担が、41.8億ドルから131.8億ドルと、3倍以上になるとのことです。
GAOの報告書によると、アメリカ側の負担となる増額分は、グアムでの建設費が47億ドル、光熱費や労務費、装備調達費などが24億ドル、アメリカの自治領である北マリアナ諸島への新演習場建設費が19億ドルとなっています。
さらに、普天間基地移設に関しては、名護市辺野古へ建設する代替施設の整備費を、日本政府が2006年の時点で約36億ドルと見積もりましたが、海兵隊の移転費用などアメリカ側の負担の見積もりがなされていないことも、問題視されています。
沖縄やグアムだけでなく、在日アメリカ軍再編全体で、日米両政府が負担する総経費は、少なくとも291億ドルにのぼるとの試算も指摘。GAOは、国防総省に対して、正確な経費の全体像を示すよう勧告しました。
日本に駐留しているアメリカ軍の再編計画を、今まで通り続行した場合、将来的には、アメリカが日本に負担増を求めてくる可能性も考えられますよね。
沖縄だけの問題ではありません。自分の国のことですからね。他人ごとではありません。みんなで考えていきましょう。
Defense Management: Comprehensive Cost Information and Analysis of Alternatives Needed to Assess Military Posture in Asia
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