アメリカ議会上院の歳出委員会は、先週の木曜日(6月30日)、沖縄のアメリカ軍普天間基地の移設に伴う海兵隊の一部をグアムに移転させるための経費を、来年2012年度の予算に全額計上しないことを決定しました。
沖縄に駐留しているアメリカ海兵隊のうち、8000人をグアムに移転させるための経費1億5600万ドルが、全額認められませんでした。
その理由として、委員会は、アメリカ国内の財政状況が厳しいこと、さらに、名護市辺野古に代替施設を建設することに対し、沖縄(日本国内)の反対が強く、実現が不透明であることを挙げています。
先日(6月21日)も、日本とアメリカの外務防衛による閣僚協議「日米安全保障協議委員会(2プラス2)」がワシントンで開かれ、普天間基地の代替施設を名護市辺野古に建設するという、現行計画推進で合意する方針で共に確認したばかりでしたが、これに対し、アメリカ議会上院では、軍事委員会のレビン委員長らが「非現実的だ」として見直しを求めていました。
歳出委員会の委員長であるダニエルイノウエ上院議員は、今まで日米両政府の合意を指示してきた方です。
彼が委員長をつとめている、委員会による今回の決定。合意の見直しを求める議会からの圧力が、いかに高まってきているかが、良く分かりますよね。