去年の6月の下旬、アメリカ議会上院の軍事歳出委員会は、沖縄のアメリカ軍普天間基地の移設に伴う海兵隊の一部をグアムに移転させるための経費を、2012年度の予算に全額計上しないことを決定しました。
この委員会が、来年度(2012年10月〜2013年9月)の予算案からも、グアム移転に関する費用2600万ドルを、全額削除する意向を固めているようです。
昨年末、彼ら(アメリカ議会上院の軍事歳出委員会)が主導で成立させた国防権限法によって、費用を予算に計上するための条件として、具体的な見直しやマスタープランの提出などが義務づけられました。
しかし、その条件に対して国防総省側による対応が見られないとして、移転費用全額削除の意向が固められたとのことです。
下院軍事委員会の即応態勢小委員会では、先月の4月27日に、アメリカ政府の要求通り、2600万ドル計上することを全会一致で承認しています。
これに対し、上院委員会のカールレビン委員長は、修正された日米共同文書について追究し、国防権限法に順守されない場合は、2012年度に続き、2013年度の予算にも全額計上しない方針で、今月の24日までに採決される予定としています。
「現在のグアム移転案は明確ではない」と、アメリカ国内でも議論されているということです。